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現状とは?/ マイワン

[ 404] GPSの現状と展望
[引用サイト]  http://www.ieice.org/jpn/books/kaishikiji/199912/19991201.html

GPS は米国防省により開発された人工衛星による測位システムであるが,民間利用者にも開放され,手軽で信頼性の高い測位システムとして,近年カーナビの主要な要素として急速に普及してきている.このシステムの概要と,種々の測位誤差を削減するためのディファレンシャルシステムとその現状について解説する.更に搬送波位相を測距に用い,数 cm の精度の測位が実時間で可能なリアルタイムキネマティック GPS 及び測地学や気象学への応用について述べる.最後に GPS の将来展望と GPS にかかわる諸問題について概説する.
コードを用いた測位では,衛星から発射された電波が利用者受信機に到達するまでの時間を測定し,光速 Cを乗ずることにより,衛星までの距離を測定する.衛星はルビジウム(Rb)やセシウム(Cs)を用いた原子時計を搭載しており,時計の安定度は 10-11 以下と極めて高いが,利用者はそのような高価で大がかりなものを用意することは困難である.したがって,通常の利用者では正確な距離を求めることができない.すなわち利用者時計の誤差に相当する距離誤差 がすべての衛星に対して常に存在する.そのため,利用者受信機で測定される時間差から得られる衛星までの距離を擬似距離と呼ぶ.
このような場合は,2 衛星からの距離の差を求めることになる.等距離差の点は二つの衛星を焦点とする回転双曲面を構成し,もう一組の衛星対からなる回転双曲面との地球上における交点から位置を求めることができる.平面上の3送信源に置き換えると図2のようになり,二つの双曲線の交点から位置を求めることができる.このときこれらの双曲線を「位置の線」と呼ぶが,時間差の測定は必ず誤差を持っているので,位置の線は測定誤差に対応する幅を持ち,同一地点で連続的に測位をすると図2の楕円の部分に測位点が分布することになる.送信源が図のように一方に偏って分布する場合には,楕円の長軸は送信源の方向に伸びる.
図3は実際の GPS 測位を示す.未知数は三次元の位置と受信機時計のずれ量(S/C:すべての衛星に対して共通となる)の四つなので,これらを求めるためには四つの方程式,すなわち4衛星までの擬似距離が必要となる.結果として,三次元位置と同時に利用者時計のずれ量が求められる.
GPS 衛星の位置は測位点での位置決めの基準であるから,できるだけ正確に決定されなければならない.刻々の衛星位置は衛星から放送される 16 個の軌道係数を用いて計算により決定される.これらの値は世界の5か所に配置された地上の監視局でモニタすることにより修正されるが,更新までの間に,太陽や月の引力,太陽光のふく射圧等の外乱によりドリフトし,誤差を生じる.
電波が地上に届くまでの伝搬経路には,地上約 50〜200 km の電離層と地球を取り囲む大気の層がある.電波が電離層中を通過するとき,電子密度に比例し,電波の周波数の二乗に反比例するある量だけ電波の速度が遅くなる.したがって,その遅延量を補正する必要がある.C/A コードでは遅延量を推定するモデルを作り,電離層の状況に応じてその式の係数を決定し,航法データとして送信している.L 1,L 2 の2周波を用いる P コードでは,電離層遅延量を測定することができる.
電波は大気中を伝搬するときもわずかながら減速する.その程度は周波数に依存しないので,電離層と異なり2周波でも測定は不可能である.しかし,電離層に比べて変化が少ないので,モデル化により比較的容易に補正ができる.
GPS 受信機で受信される電波には,GPS 衛星のアンテナから発射されて,真っすぐ到達した電波だけではなく,衛星本体とか受信機のアンテナ近くの地面や構造物等で反射されて,異なった経路を通ってきた電波も重畳されている.マルチパスのために直接波の波形は乱され,到達時間の測定に誤差を生じる.マルチパス誤差軽減のために種々の方式が提案されている.
受信機ではコード同期により復調されたコードの立ち上がりで,到達時間を測定するのであるから,含まれる雑音でその精度が決定される.受信機の特性により雑音も大きく異なるが,最近の受信機は搬送波の位相で合わせるので,表に示すような高精度が得られるとされている.
DGPS は図4に示すように,位置が正確に分かっている定点に基準局を設置する.そこから各衛星までの距離は計算で正確に求められるので,その地点で GPS からの電波で測距を行うと,その値との間に差異を生じる.これ(擬似距離補正値)を何らかの通信回線を用いて利用者に知らせれば,利用者は測定した擬似距離に補正値を適用して,より正確な位置を求めることができる.DGPS では,表3に示すように SA だけでなく,衛星の位置誤差等も除去することができ,誤差数 m の高精度の測位が可能となる.
日本列島沿岸には船舶の航行援助のために,古くから中波ビーコン網が整備されている.これらは約 300 kHz の中波電波を連続的に発射しており,船舶はこの電波の方向から自船の大まかな位置を知ることができる.平成 11 年4月には新たに開局したビーコン局を含め,27 局で南西諸島を含む日本列島沿岸全域をサービスエリアとする DGPS サービス網が完成した.図5に東京商船大学(東京都江東区越中島)の定点での1秒ごとの 100 分間にわたる単独測位結果(a)及び剱埼ビーコン局の補正データを用いて行った測位結果(b)を示す.補正により測位精度が大幅に改善されていることが分かる.
実際には DGPS と同様に基準局を設け,利用者受信機で同時に各衛星からの搬送波を連続的に観測し,搬送波位相積算値を計測する.利用者受信機では基準局から送信された値を基に二重位相差を求めることにより,誤差要因を除去した上で三次元的に分布する一波長ごとの格子点群の中から,正しい受信機位置を特定すると同時にアンビギュイティが決定される.一度アンビギュイティが決定されると,搬送波位相積算値が連続的に観測されている間は不変で,連続的に位置が求められる.しかし一部の衛星の電波が瞬時的にもさえぎられると不連続となり,その衛星のアンビギュイティを求め直す必要がある.このような場合をサイクルスリップが発生したという.
RTK-GPS 測位に当たって,利用者は利用者受信機のほかに自分で基準局受信機と通信回線を用意する必要がある.受信機はかなり高価なので利用者の負担は大きいし,基準局の位置を一利用者が正確に測定することは難しい.そこで基準局からの測位用データを放送すれば多くの利用者がその恩恵に浴することができる.そのような考え方の上で,全国移動無線センター協議会は建設省国土地理院が設置する電子基準点から MCA 業務用移動無線通信システムを使って,利用者に RTK-GPS 測位用のデータを伝送する実験を行っている.電子基準点は全国に 1,000 点近く設置されており,このシステムが機能するようになれば,多大な効果が期待できる.
GPS 誕生の契機は移動体の位置を正しく把握すること,すなわち航法にあった.民間利用も当初は船舶の航行援助が中心であったが,数年前からはカーナビゲーション装置に組み込まれ始め,現在では数百万台の自動車に装備され,VICS のサービス拡大とともにドライバーの必需品になろうとしている.最近では DGPS 対応の受信機が出現し,走行中の道路の車線までも特定できるようになっている.
一方,搬送波位相測定による高精度の測位技術が実時間の測位(RTK-GPS)に適用されるようになり,目標物の得難い海上や造成地などの土木作業に広く応用され,作業の高能率化をもたらしている.また,地図上に電柱・信号灯・標識等の物標の位置を記入したり,公園の植生や野生動物の動静を正確に把握するためのデータベースの作成に応用されるなど,地理情報システム(GIS:Geographic Information System)の主要ツールになりつつある.移動体測位も高精度化により,航空機の自動進入・自動着陸への応用研究,土木工事のブルドーザや農業におけるトラクターなどの自動操縦に応用する実験も盛んに行われている.
GPS では三次元の位置と同時に正確な時刻を求めることができる.これによる市販の周波数基準器では 10-11 程度の安定度が得られる.今日,隔地間の通信機器の同期に採用され,高効率の通信に不可欠のものとなってきている.
対流圏の伝搬では水蒸気圧による影響も受けるので,湿度に遅延量が依存し,誤差が増大する.この性質を逆に用いて,上層の湿度を測定して天気予報に役立てようという試みもなされている.
GPS は今や種々の航法のみならず,通信や測量,地震予知,気象予報,土木作業,福祉事業等々非常に広範な分野で計り知れないほどの応用の拡大が予想される.また,既に多くの分野でなくてはならないインフラストラクチャの一つに数えられるまでに至っている.
GPS に対抗する形で欧州などで新しいシステムやサービスを開発してくれることは我々ユーザにとって大変に有り難いことではあるが,このような中で我が国の対応が利用者としての立場でしかないのは寂しい限りである.衛星航法システムは 21 世紀でも必須のものとなることは明らかなので,世界に対する遅れを少しでも取り戻すよう,一日も早く広範囲の研究開発に着手するとともに,本格的に技術者養成に取り組むことが望まれる.

 

[ 405] 「アニメフェア2008」でBD製作担当者が現状報告
[引用サイト]  http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080328/afair2.htm

薄型テレビのシェア拡大や、HD DVD事業の終息に伴うフォーマット統一により、BDビデオの新作タイトルも増加傾向にある。アニメに関して言えば、先日バンダイビジュアルが「ガンダム00」シリーズのBDビデオ化を発表するなど、劇場用作品だけに留まらず、テレビアニメシリーズのBD化も今後本格化していきそうな気配だ。
そんな中、BDAが主催したシンポジウムにはオーサリングやエンコード、メニュー作りなど、BDビデオの制作を手掛けているオーサリングスタジオの関係者が出席。BDビデオの魅力や、今後の展望などを語った。
出席したのはIMAGICAの西正徳氏、キュー・テックの平野則之氏、ビデオテックの小山康明氏、松下電器産業の加納康男氏、ソニーピーシーエルの横田一樹氏。DVDビデオ市場の立ち上げ時から交流があるという5人は、年に数回飲み会も開いているという。ビデオテックの小山氏は5人の関係について「例えば特定のプレーヤーで再生できないディスクがあった場合、その問題がプレーヤー側にあるのか? ソフト側にあるのか? の原因究明が難しい時がある。その時は皆に電話して“地雷踏んじゃったんだけど、情報無い?”と聞けるような間柄。そういう意味では、新フォーマット市場の円滑な立ち上げに貢献している。努力して酒飲んでいます」と答え、会場は爆笑。和やかなムードで、座談会形式でのシンポジウムとなった。
フォーマット統一の影響について、IMAGICAの西氏は「コンテンツホルダの皆さんから、BDビデオを作りたいという問い合わせが増加している。アニメや映画だけでなく、IMAGICAはCMの編集も行なっているが、CMそのものをBDビデオ化して活用したいという問い合わせも増えている。今後も増加するだろう」と説明。急増する需要への対応策として、松下電器の加納氏は「エンコーダのラインをもう何ラインか増やそうと考えている」という。
だが、立ち上がったばかりのフォーマットには問題がつきもの。BDビデオ特有の困難としてビデオテックの小山氏は「エンコード所用時間の長時間化」を挙げる。「ソフトウェアエンコードで行なうと、DVD時代の数倍から10倍かかることもある。複雑なメニューや特典コンテンツも盛り込めるようになった反面、オーサリングに必要な期間も長くなっている。コンテンツホルダの皆さんには“できるだけ余裕を持ったスケジュールで”とお願いしている」と、苦労を滲ませる。
一方、IMAGICAの西氏は「フィルムからビデオ信号に変換するのと異なり、フルデジタルで制作されたものであれば、色の再現なども正確なままBDビデオにすることができる」と、クオリティ面でBDビデオの利点を挙げる。
しかし、デジタルならではの問題点もある。「アニメで特に多い問題は、階調表現が境界線として出てしまうバンディングという現象。これを低減することが高画質化に重要」という。IMAGICAでは境界線部分をなじませる処理(マッハバンド除去システム)として、独自の「M.A.P.S(マップス)」を導入。同様の問題を指摘するキュー・テックの平野氏も、「この問題に対応できる専用のシステムをスキームとして用意している。これまでの経験を活かし、カット&トライで品質を向上させている」と語った。
ビデオテックの小山氏は、ビデオCD時代のMPEG-1から、MPEGに関わってきた同社の経験から、「オリジナルのエンコーダを作り、日々そのクオリティも向上させている。難しい映像があってもエンコーダを自分たちで作っているので、設定の変更などで対応していける」と強みをアピール。
松下の加納氏は、米国にあるパナソニック・ハリウッド研究所(PHL)での研究結果を活かして作られた、「オリジナルマスターと遜色無いような圧縮映像が得られるエンコーダ」の強みを説明。「六本木にある国内のスタジオでも同様のエンコーダを使っている。また、ポップアップメニュー作成などでもより使いやすいものにすべく、日々話し合いながら作っている」という。
ソニーピーシーエルの横田氏は、編集、エンコード、メニュー作成、音楽作成などを、BDビデオの制作に必要な全段階をカバーできるスタジオとしての総合力をアピールした。
横田氏によれば、「BD-Live」で実現出来る機能は「提供型」と「参加型」に分けられるという。「提供型では、例えばBDビデオのシリーズ全巻購入者に、ネットワーク経由で特典映像を提供することができるようになる。アニメであれば、アフレコ映像やメイキング映像の差し替えも可能。また、専用のショッピングサイトへと誘導することもできる」と、パッケージメディアの価値向上だけでなく、ビジネス展開にも対応できる点をアピール。
参加型では「鑑賞している人同士での対戦ゲームや、トリビアゲーム、ランキング関連の機能も実現できる。また、掲示板を設けることも可能。それらの機能を本編映像とリンクさせることもできる。パッケージメディアそのものの楽しさを向上させるだけでなく、PCではなくリビングでそうした機能を実現できる」とし、新たなコミュニティ創造の可能性を秘めた機能であることを強調した。
最後にはコンテンツホルダ側のゲストとして、バンダイビジュアルの井坂浩典氏も登壇。同社は日米で既に16タイトルのBDビデオをリリースするなど、積極的なBDビデオ展開を行なっている。しかし、井坂氏によれば「もっとタイトルを増やして欲しいという要望は、ユーザーさんから多数寄せられている」という。
井坂氏は「バンダイビジュアルのBDビデオは、DVD時代に培った高い技術力を持つ、皆さんようなオーサリングスタジオの力が無ければ実現できない。今後もBDの特徴を活かせるような、新たなソフトの企画をスタジオ皆さんにぶつけていきたい」と語り、今後もBDビデオに注力していく姿勢をアピールした。

 

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